日本農業技術検定試験 合格体験記 令和2年度
日本農業技術検定を活用して授業の理解度を測り、生徒の学習効果を高める(秋田県立秋田北鷹高等学校)
秋田県立秋田北鷹高等学校は、平成23年、秋田県北部に位置する北秋田市4校が統合した総合制高校です。農業系2学科に加えて、普通科を併設、令和2年度には全校生徒582名が学んでいます。統合前の鷹巣農林高校を引き継ぐ生物資源科、緑地環境科には184名が在籍しています。例年、生物資源科の1年生が12月実施の日本農業技術検定を受験し、「農業と環境」の授業の一環として"全員合格"を目標に取り組んでいますが、令和2年度は3級に27名が合格して合格率90%を達成、同年度の農業技術検定の優秀校(農業高校の部)に選ばれました。
本校では、受験対象となる生徒には、「せっかく農業を学ぶ学科に入学したのだから、その証しとなる農業技術検定の資格をとり、その資格を進学・就職する際にいかし、その後も証しを自信につなげていく」ことを説明して、生徒が納得して自主的に検定試験に取り組むよう指導しています。
とくに授業では、検定試験の過去問題を活用して、問題の解き方を生徒同士で話し合ったり、農業政策に関する問題を生徒が調べて解いていくなど、試験問題を解くことで農業知識が身に付くように工夫しています。検定試験の1週間前になると授業の残り10分で3級試験の共通問題を解いて、生徒の受験意欲を高めています。
また、試験結果は、その生徒の授業の理解度を測るバロメーターでもあり、たとえ合格しなくても、受験して正答した部分は学習の成果として評価しています。合否を問わず各自が理解の不十分なところは重点的に学習を積んで補い、不合格の場合でも積極的に次回の合格につながるように生徒を指導します。
さらに、生徒の保護者にも学校での学習内容の紹介とあわせて、その効果を高めるための検定制度の重要性を説明して、保護者による協力も得られるようにしています。そうした協力が、生徒や先生方の農業技術検定に対する取り組みを大きく支えています。
